最近は健康意識の高まりから、ミネラルウォーターなどを購入する人が増えています。でも、その種類と違いを知っている人は少ないようです。
一口に「水」といっても種類はさまざまで、飲んだときの風味や効能も異なります。おいしい水はどうやって選べばいいのでしょうか?
今回は普段飲んでいる水の種類と、風味を決める要素について詳しく解説していきます。それぞれに風味の傾向があるので、知っておくと好みの水探しに役立つでしょう。
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目次
1.水の種類は「処理方法の違い」によって分けられる
水の種類は原水や処理方法の違いで大きく3つに分けられます。それぞれの違いについて見ていきましょう。
ナチュラルウォーター
ナチュラルウォーターは地層から汲み上げた水で、沈殿・ろ過・加熱殺菌のみの処理をした水です。ミネラル分の調整などの物理的・化学的処理を行っていない最も自然に近い状態の水といえます。ほとんどのナチュラルウォーターは微量のミネラルを含んでいますが、含有量が少ないため原材料に表記されません。
ナチュラルウォーターの中でも、地層中の無機塩類(ミネラル分)を豊富に含んだ水をナチュラルミネラルウォーターといいます。
ナチュラルウォーターとナチュラルミネラルウォーターは添加物などの人工的処理はされないため、「天然水」とも呼ばれます 。
ミネラルウォーター
ミネラルウォーターはナチュラルミネラルウォーターを原水として、ミネラル調整や空気を供給する「ばっ気」処理などの人工的な処理をした水です。複数のナチュラルミネラルウォーターをブレンドしたものもミネラルウォーターと表記されます。
通常のろ過、沈殿処理に加えて、紫外線殺菌やオゾン殺菌などが行なわれている場合もあり ます。飲みやすく調整されている製品が多いのも特徴です。
ボトルドウォーター(飲用水)
ボトルドウォーターとは、ナチュラルウォーター・ナチュラルミネラルウォーター・ミネラルウォーター以外の飲用水の総称です。
原水や処理法に細かい規定がないので、水道水や蒸留水、逆浸透膜ろ過されたRO水、アルカリイオン水、海洋深層水など、水道法で飲料水として認められたすべての水が含まれます。
ボトルドウォーターは最低限の処理だけ施した低価格な水から、ミネラルや硬度を調整しいして美味しく飲めるものまで幅広い種類があるので、よく選びましょう。
2.【水の選び方】硬度
水の硬度は1Lに含まれるカルシウムとマグネシウムなどの量で決まります。硬度によって味や口当たりに違いが生じ、好みが分かれる部分です。飲みやすさを重視するなら硬度に注目して選ぶといいでしょう。
軟水
WHOの基準ではカルシウム・マグネシウムの含有量が60㎎/L以下の水を軟水としています。日本では100mg/L未満を軟水とする考えも多く見られますが、出典はないようです。
軟水はまろやかでやわらかい口当たりが特徴です。日本の水道水はほとんどが軟水にあたるため、飲みやすく感じる方が多いでしょう。炊飯や煮物など、料理をする時に使っても素材の味をあまり邪魔しません。
硬水
WHOの基準ではカルシウム・マグネシウムの含有量が60~120mg/Lの水を「中硬水」、120~180mg/Lの水を「硬水」、180mg/L以上の水を「超硬水」としています。
ミネラルが豊富な硬水は、飲み口が重く独特な苦味を感じることがあります。最初は慣れないかもしれませんが、不足しがちなミネラルを補給したいなら、カルシウムやマグネシウムがたくさん含まれている硬水がいいでしょう。
3.【水の選び方】成分
水に含まれている成分によっても、味や飲み口は変わります。迷ったら、水に含まれる成分で選ぶといいでしょう。
<水に含まれる成分>
・カルシウム
・マグネシウム
・カリウム
・亜鉛
・鉄
・シリカ
・バナジウム
カルシウムやマグネシウムといったミネラルが多いと、コクが強く少し重い口当たりになります。マグネシウムが多いと苦味が強く、亜鉛と鉄を多く含んでいると金属臭を感じる場合があるため、風味に敏感な方は気になるかもしれません。苦手な方はマグネシウムや亜鉛、鉄が少ない水を選ぶことがおすすめです。
美容に良いといわれるシリカは、独特の香りや甘みがあり、含有量が多いとエグみを感じてしまうかもしれません。バナジウムも特徴的な苦みがあるとされていますが、個性的な飲み口にクセになる方もいるでしょう。
4.【水の選び方】pH値
水のpH値によっても飲み口が異なります。pH値は液体が酸性かアルカリ性かを示す尺度です。1~14までに分かれており、中間値の7を中性としてそれよりも低くなると酸性、高くなるとアルカリ性を表します。
ほとんどの飲料水はおいしく飲めるようにpH値7~8前後で調整されているため、気にしすぎる必要はありません。しかし、アルカリ性の水は苦味を感じることがあるため、苦手な人は弱酸性~中性の水がおすすめです。胃腸への負担を減らしたいなら人の体液と同じ弱アルカリ性のものを選ぶといいでしょう。
5.まとめ
水は処理方法によってナチュラルウォーター、ミネラルウォーター、ボトルドウォーターの3つに種類分けできます。
水を選ぶときに迷ったら、硬度や成分、pH値を参考にすることがおすすめです。例えば、軟水はまろやかな飲み口で料理に適しており、硬水はミネラル豊富で独特な苦みがあります。
毎日飲む水だからこそ、種類や選び方を知ってお気に入りの水を見つけましょう。
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